サッポロ・ミツバチ・プロジェクトは、
「みつばち空のみちづくり」という屋上緑化プロジェクトを始めました。
まちなかに点在する緑地がつながって
ミツバチたちの「空の道」になればいいなという考えにもとづいて、
さっぱちの「みつばちガーデン」を増やしていこうというものです。
ゆくゆくは「道」が密なネットワークになって、「面」になるといいなと夢見て。

今年は、この取り組みに2つのビルのオーナーさんが賛同してくださいました。
そのうち今回は、南里ビル(南3条東3丁目)さんの
施工のようすをご紹介します。

南里ビルは、二条市場から近い便利な立地ながらも
マンションが立ち並ぶ静かなエリアにある、
3階建てのビル。
ご近所には、さっぱちでもお馴染み
リトルジュースバーさんの札幌軟石造りの店舗が
向かいに建っています。

9月のある日、朝から夕方まで1日かけて
この屋上が、みつばちガーデンに生まれ変わりました。
ガーデンの設計は、このビルに入居している
アトリエオンド一級建築士事務所さんです。

施工前の屋上のようす。

コンクリートに水がしみ出さないように、
ヒビが目地材で埋められていました。

施工を担当したのは、さっぱち法人会員の
物林株式会社さんです。
物林さんと共に「みつばちガーデン」のアドバイザーを
してくださった黒田ハーブ園さんが開発した、
「ハーブロール」が敷き詰められました。
ご家庭でお馴染の「ロール芝」のように
簡単にハーブが植えられるという便利なものです。

ハーブロールは、こんな感じ。

この建物はエレベーターがないため、
屋上までの3階分、すべての資材を
人力で運び上げなければなりません。
それが大きな難関でした。

これ、全部持ち上げるんだ・・・。

1袋20kgくらいの袋も210袋、全部!うへ~。

もちろん、ハーブロールや植栽する樹木も。

とにかく人手が必要なので、
実行委員会まわりのメンバーが総出動しました。
かよわかろうが、腰が弱かろうが、元気な人はみんな戦力です!

小さいブロック1個でもかなりの重さがありました。

さすがに、これだけのものを屋上に運ぶだけで
かなりの時間がかかりました。
20kgの土をたった1袋運ぶだけでも、
ホントーに大変!
(わたしは途中でリタイアしてしまいました・・)

防水シートが敷き詰められ、
コンクリートのブロックで枠をつくります。

1つずつ、ボルトでつないで固定。

アールもきれいな曲線に配置。

さらに防水のパネルを敷き詰める。

その上に土を被せ、ならしていく。

小さな面積ながら、起伏のある変化に富んだ
景色になるようにデザイン。

少し土を高くしたところには、
ヤマボウシの木が植えられました。

夏の終わりになると、赤い、
食べられる甘い実をつけます。

小さな木を植えてから、ハーブロールを
敷きつめていきます。

アールの部分は、腕の見せどころ。

この段階で既にハーブの香りがただよっています。

踏みつけて、なじませます。

宿根草は12種類を計60ポット、
咲く花の色合いを考えてレイアウト。

しっかり固定して。

水をやって。

さらにウッドデッキが設置されて、第1期工事が完了しました!

素敵な「みつばちガーデン」になりましたね。
夏のあいだ、ミツバチがたくさん訪れてくれたに違いありません。

設計したアトリエオンドさんのお話では、
この後、来年、再来年と段階的に、
全面にウッドデッキをとりつけたり、
菜園をつくる予定をしていて、
収穫祭などもおこなっていきたいそうです。

こちらのブログにはきれいな写真がのっているので、
そちらもぜひご覧ください。
http://a-ond.sblo.jp/
※最後の写真は上記サイトよりお借りしました

みつばちガーデン 南里ビル
企画・コーディネート:サッポロ・ミツバチ・プロジェクト実行委員会
設計:アトリエオンド一級建築士事務所
アドバイザー:物林株式会社、黒田ハーブ農園
施工:物林株式会社
オーナー:有限会社南里商事